学習内容

暗算練習の進め方平成14年11月

「そろばんによって、暗算力が身につく」と言われます。このうち、「暗算力」というのは、広い意味での計算力を指すだけでなく、そろばん独自の「頭の中でそろばん珠を動かして数字を処理」する『珠算式暗算』を指しています。
珠算式暗算は、そろばんを習っていく課程で、徐々に身に付けていくものですが、確実な暗算力を養成するためには、やはり暗算に特化した練習が必要です。
そのために、当教室でも、そろばんの弾き方を身に付けた段階で、並行して暗算の練習を行っています。

具体的な練習カリキュラムとしては、次のようになっています。
まず、珠算8級を身に付けた段階で、見取暗算のテキスト練習(毎時間)及び、パソコンによる「フラッシュ暗算」での基本イメージ練習が始まります。この時期に、基礎である見取暗算をしっかりと練習し、頭の中で数象を操作することを身に付けます。
かけざん、わりざんについては、そろばんを使った練習を先行し、実際にかけ暗算・わり暗算の練習を始めるのは、珠算5級~3級練習の時期です。見取暗算が固まる前にかけ暗算を導入してしまうと、筆算形式に頼ってしまうケースが多く、結局、暗算力が身に付くまで時間がかかってしまうためです。

かけ暗算・わり暗算の指導をこのようにしているため、暗算検定をはじめて受験するのが、珠算検定4級合格前後の時期という生徒が一番多くなります。暗算検定は、最初、6級から受験してもらいますが、「うちの子は4級に受かっているのに、また暗算で6級?」という質問をたまにされることがあります。珠算と暗算とでは、級の難易度も進度もまるで違います。これまでに書いているように、多くの生徒に、少しでも確実な暗算力を身に付けるために、このような進度をとるようにしています。

また、定期的に「読み上げ暗算」も行っています。これは、「耳で聞くフラッシュ暗算」とでも言える物です。暗算力の強化には、大変効果的である上、生徒たちも、とても楽しんで取り組んでいます。

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