学習内容

珠算を通じて身につけて欲しい力 平成16年6月

毎年春先に、保護者のみなさんに、そろばん教室の授業へのご意見やお子様の生活動向などについての、アンケートを行っています。その中で、いつも一番目の設問にしているのは、「珠算学習を通じて、子供に身につけて欲しい力は何ですか」というものです。
上位の答は、ほぼ例年一定していて、今年のアンケートも同じ結果でした。
一番多いのが「暗算力」「計算力」。これが、ほぼ同数でトップです。そろばん教室で、毎日暗算・計算の習熟トレーニングを行っているのですから、このアンケート結果は予想通りといえます。
最近、計算などの徹底した反復トレーニングを進めることで、単なる計算力の向上のみならず、集中力が磨かれ、子供たちの学習意欲も増し、学力の向上に繋がる、といった論をよく耳にするようになりました。そろばん教室では、それこそ何十年も前から、この通りのことを実践しています。現在の教育の風潮が、そろばん教室の授業形態と一致してきたように感じますし、その分、そろばん学習を通じて、子供たちや保護者のみなさんに、期待通りの結果を出していかなければならないと、日々痛感しています。
アンケートで次に多い答えは、「集中力」「目標を達成する力」です。教室での練習にいつも真剣に取り組んでいれば、間違いなく集中力が磨かれ、一つ一つ進級していくことで目標を持って物事に向かう習慣が養われます。しかし、いつも安定して集中力を持って授業に取り組むのは、実際にはとても難しいことです。壁にぶつかったり、他に楽しいことがあって、そろばんの授業に疲れてしまうと、集中ができずダラダラとしてしまいます。そうなると間違いも増え、得点もなかなか伸びず、その結果、そろばんの授業がしんどくなってしまう。こういったことは、ほとんど全ての生徒に起こることなのです。この状態を克服し、次のステップに進むと、子供の力は大きく伸びているのです。
お家でも、「ちょっと前まで、そろばんがしんどそうだったのに、この頃、溌剌として通っているなぁ」と感じられることがあると思います。子供が伸びていく課程は、必ずしも階段をのぼるように一歩づつ等間隔に進むわけではありません。時には同じところを足踏みしながら、また時には高い壁を一度にジャンプして飛び越えながら進んでいきます。好不調の波もつきものなのです。
ご家庭でも、子供の状況に応じて応援して欲しいと思いますし、指導する側としても、一つ一つ壁を乗り越えて力をつけてもらえるよう、精一杯がんばって授業をしています。

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